その出来事に、意味をつけたのは誰でしょうか?

静岡・沼津・三島・函南のこころねセラピーの秋山幸徳です。

―「意味づけ」に気づくと、心はこんなにも自由になる―

朝、目が覚めてカーテンを開けたら雨が降っている。
その瞬間、心の中でこんな声が聞こえてきませんか。

「雨か……今日は嫌な一日になりそう」

でも、少し立ち止まって考えてみてください。
雨そのものは、何も語っていません。
「嫌だ」という意味を雨が持っているわけでもありません。

では、その意味をつけたのは誰でしょうか?

目次

「意味づけ」は、脳のクセ

こころねセラピーでは、心と体の不調を見ていくとき、
**「脳が無意識に行っている意味づけ」**にとても注目します。

たとえば赤ちゃんは、はじめて雨を見ても
「嫌だ」「最悪だ」とは思いません。
ただ、音や光、冷たさをそのまま感じているだけです。

成長するにつれて私たちは経験を重ね、
脳が学習し、こう判断するようになります。

  • 雨=気分が下がる
  • 雨=外に出られない
  • 雨=嫌なもの

これは悪いことではありません。
意味づけがあるから、私たちは状況を理解し、行動できます。

でも――
その意味に縛られて苦しくなっているとしたらどうでしょうか。

「すべてのことに意味がある」は、優しいようで苦しい価値基準

たとえば、職場で上司に仕事を押しつけられたとき。

多くの人は
「最悪の上司だ」「本当に嫌い」
という意味をつけます。

すると、心はイライラし、体は緊張し、
頭は重くなり、集中力も落ちていきます。

そこでよく言われるのが、
「この経験にも意味がある」
「成長のチャンスだと思おう」

これで前向きになれる人もいます。
でも実はここでも、別の意味に置き換えているだけなのです。

どちらも、「意味」によって行動が縛られている状態。
苦しい意味から、少しマシな意味へ移動しただけなのかもしれません。

こころねセラピーが大切にしている価値基準

「すべてのことに意味はついていない」

目の前で起きている出来事には、
脳が意味をつけるその前に
ただの「あるがままの現実」があります。

  • 雨が降っている
  • 上司が仕事を振ってきた
  • 体が重い
  • 痛みがある

そこに、
「嫌だ」「最悪だ」「ダメだ」
という意味をつけているのは、です。

ここで大切なのは、
意味をつけないことではありません。
「自分はいま、意味づけをしているな」と気づくことです。

「あ、また意味づけしてる」と気づくだけでいい

たとえば、

  • 「今日は雨だから嫌な一日だ」と思いながら過ごす一日
  • 「今日は雨だから嫌な一日だ、と私は今考えているな」と気づいて過ごす一日

どちらが、少し呼吸が楽そうでしょうか。

後者は、雨と自分の間に
ほんの少しの余白が生まれます。

その余白が、
心の緊張をゆるめ、
体のこわばりをほどき、
新しい発想を生み出します。

「意味をはがす」と、世界の見え方が変わる

以前、メンタルトレーニングをしているサッカー選手が
こんなことを言いました。

「あの対戦チームは強いんです」

その言葉を否定したいわけではありません。
ただ、「強い」と意味づけた瞬間、
体が固まり、恐れが生まれ、
本来の動きができなくなることがあるのです。

こころねセラピーでは、
「その意味が正しいかどうか」ではなく、
意味をつけて見ている自分に気づくことを大切にします。

意味を一度はがすと、
今まで見えなかった選択肢や感覚が、
ふっと立ち上がってくることがあります。

無理に「いい意味」をつけなくていい

この出来事に、
どんな意味をつけてもいい。
そして、つけなくてもいい。

そう思えるだけで、
心には余裕が生まれます。

意味を探すのをやめたとき、
私たちは初めて
「本当はどう感じているのか」
「体は何を伝えているのか」
に気づけるようになります。

意味づけに気づくことは、
現実を否定することではありません。
むしろ、現実とまっすぐ向き合うための第一歩です。

もし今、
理由のわからない不安や痛み、生きづらさを感じているなら、
一度そっと問いかけてみてください。

「これは事実だろうか?
それとも、脳がつけた意味だろうか?」

そこから、
こころは少しずつ、
自由を取り戻していきます。

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この記事を書いた人

心と体を同時に癒し、あなたらしい人生を取り戻すお手伝いをしています。
子どもの頃、父の厳しいしつけの中で寂しさや孤独感を抱えながら育ち、20代では10年続く慢性腰痛に苦しみました。
しかし、たった1回の心理療法で痛みが消え、同時に心のブロックも解放され「このままでいい」という安心感に包まれた経験が、私の人生を変えました。
その体験をもとに、独自開発の感情開放ボディーワーク、オンサ心理療法、チャクラヒーリングを組み合わせ、平均1〜3回のセッションで心身の不調や慢性痛にアプローチしています。
あのとき私が感じた“解放感と安心感”を、今度は多くの人に届けたい——それが、私の活動の原動力です。

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